【健康経営】目標設定のポイントと生活習慣病の予防対策
生活習慣病は、運動不足や食生活の乱れ、喫煙などの生活習慣によって引き起こされます。健康を阻害する最大の要因であり、仕事のパフォーマンスにも影響を与えます。
企業が健康経営を推進するうえで、従業員の生活習慣病を予防するためには、従業員自身が適切な目標設定のもと取組むことができるよう、サポートすることが大切です。
しかし、健康経営の担当者のなかには「目標設定する際のポイントを知りたい」「どのような予防策があるのか分からない」と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
この記事では、目標設定のポイントと生活習慣病の予防対策について解説します。
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目標設定のポイント
生活習慣病の予防対策に取組む前に、目標設定をすることが重要です。目標設定をする際は“SMART”を意識します。
SMARTとは、下記の単語の頭文字を取った言葉です。
- Specific(具体的に)
- Measurable(計測できる)
- Attainable(達成可能な)
- Realistic(現実的な)
- Time-Oriented(期限が明確)
SMARTを活用することで、具体的な目標と行動計画を基に、現実的な取組みが実施できるようになります。また、目標を具体化するポイントとして、5W2Hで考えることが挙げられます。
▼具体化のためのポイント
生活習慣病の予防対策と目標設定
生活習慣病を予防するためには、まず生活習慣を変えることが必要です。生活習慣病の予防対策として、運動や睡眠、食生活の改善などが挙げられます。
また、生活習慣病の予防対策として目標設定をする際は、従業員一人ひとりに合わせたものでなければ習慣化しない可能性があります。
対象者に生活習慣を変容させる意味を見出してもらい、主体的に目標設定をさせることで、健康に対する意欲や意識の向上が期待できます。
①身体活動
身体活動(運動・生活活動)を増加させることで、さまざまな病気のリスク低減につながるといわれています。
18~64歳の身体活動の目標は、歩行以上の強度の身体活動を毎日60分することです。また、運動の目標として、息が弾み汗をかく程度の運動を毎週60分することが挙げられます。
65歳以上の方は、強度を問わず、身体活動を毎日40分することが大切です。
▼身体活動の例
運動 |
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生活活動 |
|
出典:厚生労働省『健康づくりのための身体活動基準2013(概要)』
②食生活
生活習慣病の予防対策の基本として、栄養バランスに配慮した食生活を実践することが挙げられます。
普段から適正体重や減塩などに配慮した食生活を実践することが目標であり、達成に向けた取組みは極めて重要です。
減塩や野菜・果物の積極的な摂取などの取組みは個人の努力だけでは改善しにくいことがあるため、健康に無関心な方を含め、自然に健康になれる食環境づくりの推進が望まれます。
▼食生活の具体例
- 毎朝、朝食を7時30分に摂るようにする
- 1日の食事で合計350gの野菜を摂取する
③たばこ
禁煙することは病気の有無を問わず、健康改善効果が期待できて、病気の予防につながるといわれています。
たばこと生活習慣病には密接な関係があり、さまざまな病気を発症する可能性があります。
また、若年で禁煙するほど生活習慣病の予防が期待できます。30歳までに禁煙した場合は、喫煙したことがない人と同様の余命を期待できるほか、50歳で禁煙しても余命が6年伸びるといわれています。
▼たばこの具体例
- 来月までに禁煙外来を受診して禁煙に取組む
- 次の誕生日から禁煙するように禁煙宣言書を作成して、家族と約束を交わす
出典:厚生労働省『喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書 概要』/厚生労働省 e-ヘルスネット『禁煙の効果』
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④アルコール
アルコールの慢性的な摂取には、さまざまな病気のリスクがあるため、予防対策は極めて重要です。
厚生労働省は、1日平均で純アルコール量20g程度を“節度ある適度な飲酒”としています。20g程度の目安は以下のとおりです。
- ビール(500ml)
- 日本酒(180ml)
- チューハイ7%(350ml)
- ウイスキーダブル(60ml)
- ワイン(200ml)
1日当たりのアルコール摂取量が増加するに従い、死亡率が上昇する傾向にあるといわれて、節度ある適度な飲酒の推進が大切です。
▼アルコールの具体例
- 飲酒は週に4~5日、最低でも2日は休肝日を設ける
- 夕食時に350mlの缶ビール1本に留める
出典:厚生労働省『アルコール』/厚生労働省 スマート・ライフ・プロジェクト事務局『飲酒』
⑤睡眠
不眠や短い睡眠時間は、生活習慣病のリスクを高める可能性があります。
睡眠時無呼吸は、生活習慣病の原因になると考えられており、症状の一つであるいびきは、生活習慣病を発症する独立した危険因子であるといわれています。
必要な睡眠時間は人それぞれ異なりますが、成人した日本人の場合、6〜8時間が標準的な睡眠時間と考えられています。
厚生労働省が推進する『睡眠12箇条』を意識して、生活習慣病の予防につなげることが大切です。
▼睡眠の具体例
- 毎朝、7時に起きるようにする(休日は平日起床時間の30分以内)
- 昼休憩のときは、眠くなくても食後10分間は仮眠してリラックスをする
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まとめ
この記事では、生活習慣病の予防対策について以下の内容を解説しました。
- 目標設定のポイント
- 生活習慣病の予防対策と目標設定
生活習慣病のリスクは誰もが抱えているため、予防対策は重要です。予防対策を適切に行うためには目標設定をして、個々人に合わせた取組みを行うことが望ましいです。
SMARTを活用することで、より具体的かつ現実的な目標を立てることができるだけでなく、生活習慣病の予防対策にも役立ちます。
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従業員の生活習慣病の予防対策に課題を抱える企業の担当者さまは、お気軽にご相談ください。