女性特有の健康問題と企業が取組む健康対策
女性にはホルモンバランスの乱れや、環境の変化などが原因で起こる、女性特有の健康問題があります。
また、女性の社会進出が進む昨今、企業においても女性が抱えやすい健康問題について理解を深めたうえで、適切な対策を講じることが重要です。
この記事では、女性のライフステージの特徴や代表的な健康問題、企業が取組む健康対策について解説します。
その他、企業の健康づくりに関するおすすめの記事はこちら
- お役立ち記事 | 健康経営に役立つサービスと選び方!ルネサンスのおすすめサービス10選
-
お役立ち記事 | 職場における健康づくりの重要性。事例から学ぶ健康経営の取り組み
目次[非表示]
- 1.女性のライフステージと特徴
- 2.女性特有の健康問題
- 3.企業が取組む女性の健康対策
- 3.1.①規則正しい生活習慣づくり
- 3.2.②働きやすい環境づくり
- 3.3.③相談しやすい体制づくり
- 4.まとめ
女性のライフステージと特徴
女性のライフステージは4段階に分けられます。
女性ホルモンの一つであるエストロゲンの分泌量は、4段階のライフステージとともに変化するのが特徴です。また、エストロゲンには、女性らしい丸みのある体をつくったり、自律神経の働きを安定させたりする役割があります。
▼4段階のライフステージと特徴
思春期 (8~18歳頃) |
|
成熟期 (18 ~45歳頃) |
|
更年期 (45~55歳頃) |
|
老年期 (56歳頃~) |
|
エストロゲンの分泌量が変化することで、身体にさまざまな影響を及ぼします。
特に、分泌量が盛んな成熟期は、子宮内膜症や子宮筋腫といった女性特有の健康問題が発生しやすい時期でもあります。そのため、定期的に婦人科検診を受診することが重要です。
女性特有の健康問題
女性はライフステージによって、抱えやすい健康問題が異なります。ここでは、代表的な女性特有の健康問題を2つ紹介します。
PMS
月経前症候群とも呼ばれているPMS(Premenstrual Syndrome)は、生理3〜10日前に始まるさまざまな精神的・身体的な不調のことです。
20代前半〜閉経までが発生時期に挙げられており、そのなかでも2〜10%の女性に起こるといわれています。
PMSが起こる原因は諸説ありますが、主な原因としては女性ホルモンの分泌量の変化によるものだと考えられています。
また、日常生活の疲労やストレス、神経伝達物質であるセロトニンの働きがよくない状態、食生活の乱れなども、PMSが悪化しやすい要因として挙げられます。
▼PMSの主な症状
不調の場所 |
症状 |
精神的不調 |
|
身体的不調 |
|
更年期症状
更年期症状とは、更年期を迎えた女性のエストロゲンの分泌量が急激に低下することで起こる精神的・身体的な不調のことです。
更年期の発症時期は、閉経の前後10年間だといわれています。閉経の平均年齢は約50歳のため、45歳から55歳頃が発症時期の目安です。
症状の重さには個人差があり、仕事や家庭環境でのストレスによって精神的な症状が出る場合も少なくありません。
▼更年期の主な症状
不調の場所 |
症状 |
精神的不調 |
|
身体的不調 |
|
企業が取組む女性の健康対策
ライフステージに伴う女性ホルモンのバランスの乱れや月経周期に関連した健康問題には、さまざまな種類があります。
企業は、女性特有の健康問題を理解して、女性従業員が働きやすい職場環境を整えることが重要です。また、職場環境の改善によって生産性向上や業績向上などの効果が期待できます。
ここでは、企業に求められる女性の健康対策を3つ紹介します。
①規則正しい生活習慣づくり
女性が疲労やストレスを溜めずに健康的な生活を送るには、バランスの取れた食事、良質な睡眠、適度な運動が大切です。
▼企業の健康対策の例
- 食事や栄養管理を支援するアプリの配布
- 良質な睡眠を実現するセミナーの開催
- オンラインで運動できるプログラムの導入
また、睡眠の質は業務パフォーマンスの向上にもつながります。睡眠の質を高める方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
②働きやすい環境づくり
企業は、女性従業員がメンタルヘルス不調や体調不良が起きた際に、自宅で働いたり、気軽に休暇が取れたりするような環境をつくる必要があります。
また、心身の不調を早期発見するための検診の受診を促す働きかけも重要です。
▼企業の健康対策の例
- 生理休暇の導入
- テレワーク制度の導入
- 検診や通院のための有給休暇制度
- 婦人科検診の費用を補助する制度
③相談しやすい体制づくり
ささいな心身の不調が起きた場合でも、気軽に相談できるように窓口を設置するといった、相談体制の整備が求められます。
全女性従業員へ周知することはもちろん、いつでも利用できることを定期的に呼びかけることが大切です。
▼企業の健康対策の例
- 婦人科や心療内科と連携して相談窓口を設置
- 産業医にメールで相談できる仕組みの構築
まとめ
この記事では、女性の健康に関する以下の内容を解説しました。
- ライフステージの特徴
- 女性特有の健康問題
- 企業が取組む女性の健康対策
女性はライフステージによるホルモンバランスの乱れによって、心身にさまざまな影響を受けます。
また、仕事や家庭環境における疲労やストレス、不規則な生活習慣なども不調を悪化させてしまう要因と考えられます。
企業は女性従業員に対して、正しい生活習慣をサポートするセミナーやプログラムの導入、特別休暇制度の導入、相談窓口の設置など、適切な健康対策を行うことが必要です。
『ルネサンス』では、女性の健康に取組む企業さまに向けて、さまざまなサービスの提供やセミナーの開催を行っています。
“女性のための健康づくり”セミナーでは、女性のライフステージによる健康問題を知り、自宅でも手軽に取り入れられるリラクセーション法の体験を通して、日常生活での実践に導きます。女性従業員の健康対策を強化したい企業さまは、お気軽にご相談ください。
セミナーの情報は、こちらからご確認ください。
お問合せはこちらから。