【健康経営施策】従業員の睡眠の質をチェックしよう

働き方改革や健康経営の推進により、長時間労働の削減や勤務間インターバルの導入など、従業員の睡眠や休養を支える取り組みが広がっています。さらに令和8年度の健康経営度調査では睡眠に関する設問が新設され、企業として睡眠にどう取り組むかが、これまで以上に問われるようになりました。
睡眠に関しては、“時間”が着目されることも多いですが、大事なのは時間よりも“質”です。本質に踏み込んだ健康経営に取り組むためにも、睡眠の質について見直してみてはいかがでしょうか。
この記事では、睡眠の質のチェックと、睡眠とホルモンバランスの関係について解説します。
この記事を読んでいるあなたにおすすめ
- お役立ち記事 | 【業務パフォーマンスの向上】眠りの質を高める8つの方法
- お役立ち記事 | 【睡眠と健康経営】睡眠の必要性と睡眠不足が与えるリスク
- お役立ち記事 | 睡眠環境を整える4つの方法と睡眠の質を高めるコツ
目次[非表示]
健康経営における睡眠の質が重要なワケ
睡眠が生産性・安全・メンタルヘルスに与える影響
健康経営において、従業員の睡眠の質向上は極めて重要です。質の高い睡眠は、
- 集中力と判断力を高め、生産性を劇的に向上させる
不注意によるミスや労働災害を減らし、安全な職場環境を作る
ストレスを軽減し、メンタルヘルス不調を防ぎ、いきいきと働ける組織を作る
といった、企業にとって見逃せないメリットをもたらすからです。
逆に、睡眠不足や質の悪い睡眠は、
- 業務効率を悪化させ、納期遅延や品質低下を招く
小さなミスが大きな事故につながるリスクを高める
従業員の心身の健康を蝕み、休職や離職の原因となる
など、企業の成長を妨げる要因になりかねません。出勤していても心身の不調によって本来のパフォーマンスを発揮できない状態は「プレゼンティーイズム」と呼ばれ、健康経営では重要な指標のひとつとされています。
睡眠不足が企業に与えるリスクについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
「健康づくりのための睡眠ガイド2023」と健康経営度調査票の睡眠設問
国も、睡眠を健康づくりの重要なテーマに位置づけています。厚生労働省は、「健康づくりのための睡眠指針2014」を見直し、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」を策定しました。
このガイドでは、成人に対して、適正な睡眠時間には個人差があるものの、6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保することを推奨しています。また、睡眠時間だけでなく、睡眠によって十分な休養が取れていると感じられる「睡眠休養感」を高めることも重要とされています。
出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
一方、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」では、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人が、男女ともに4割前後を占めると報告されています。
出典:厚生労働省「令和6年国民健康・栄養調査」
また、令和8年度の健康経営度調査(大規模法人部門)では、「睡眠の質向上に向けた取り組み」を問う設問が新たに設けられました。睡眠は、個人任せにするのではなく、企業として計画的に取り組む経営課題になりつつあります。
出典:経済産業省「令和8年度 健康経営度調査票」
睡眠で大事な質についてのチェック方法
睡眠不足は心身にさまざまな悪影響を与えますが、睡眠時間を多くとればよいというわけでもありません。
睡眠は質が重要です。質の悪い睡眠は、生活習慣病の疾患リスクや、その症状を悪化させる場合があります。
何時に就寝しているか、何時間眠れているかだけではなく、“質のよい深い睡眠をとれているか”という点に注目することが大切です。
睡眠で大切なポイントは、以下の2つです。
- 何時に寝ればよいかにこだわらない。深く眠ることが大切。
- 何時間寝ればよいかにこだわらない。睡眠時間は人それぞれ。
睡眠の質を確かめるために、“起床から3~4時間後のパフォーマンスをチェックする”方法があります。起床後3~4時間後の自分はいつもどのような状態か、以下の項目でチェックしてみましょう。
▼睡眠の質を確かめるためのセルフチェック例
起床から3~4時間後のパフォーマンス | 睡眠の質に対する評価 |
| 良好 |
| 課題ありの可能性 |
睡眠の質に対する評価が良好であれば、睡眠の質に問題はないと考えられます。
一方、起床から3~4時間後も眠気が強く集中力が散漫になってしまう場合は、睡眠の質に課題がある可能性があります。睡眠の質の低下は、労働生産性や作業効率の低下だけでなく、健康を害することで働けなくなるリスクも高まります。そのため、良質な睡眠を得られるような生活習慣の改善が必要です。
睡眠とホルモンバランスの関係
よい睡眠は、“睡眠中のホルモン分泌が十分であること”が条件として挙げられます。ここからは、睡眠に関係するホルモンと良質な睡眠の関わりについて紹介します。
睡眠に関係するホルモン
睡眠中は、疲労回復や身体の修復、ストレス解消、肥満防止などに効果があるホルモンが分泌されます。
睡眠に関係のあるホルモンには、大きく分けて以下の3つがあります。
- 成長ホルモン
- メラトニン
- コルチゾール
各ホルモンの作用と特徴は次のとおりです。
▼睡眠に関係のあるホルモンの作用と特徴
成長ホルモン | メラトニン | コルチゾール | |
作用 |
|
|
|
特徴 |
|
|
|
良質な睡眠とホルモンバランス
良質な睡眠には、時間よりも質が大事です。質の良い睡眠には、上記で説明したホルモンのバランスが関係しています。
成長ホルモン・メラトニン・コルチゾールの3つのホルモンと、睡眠の深さ、睡眠時間の関係をグラフで見てみましょう。

図のとおり、入眠後のノンレム睡眠時に成長ホルモンの分泌が高まっていることが分かります。成長ホルモンは免疫や代謝機能に作用するといわれるため、深い睡眠により、しっかりと分泌させることで健康な体づくりに貢献します。
また、メラトニンにより睡眠リズムを一定に保ち、ストレスホルモンとも呼ばれるコルチゾールの過剰分泌を抑えることもよい睡眠にとって重要です。コルチゾールの分泌量が慢性的に増加すると、うつ病や不眠症、生活習慣病など、ストレスに関連する病気にかかるリスクが高くなることが分かっています。
睡眠の質を改善して、良質な睡眠を得るために、ホルモン分泌を考慮した生活習慣を手に入れるよう意識をしましょう。
良質な睡眠を得るための具体的な方法は、次の記事で紹介しています。
出典:厚生労働省『健康づくりのための睡眠ガイド2023』
ルネサンスの取り組み「おやすみヨガ」
睡眠の施策を企業で進めるうえで、多くの担当者が直面するのが「用意した施策に参加してもらえない」「一度きりで続かない」という課題です。
ルネサンスがオンラインレッスンサービス「RENAISSANCE Online Livestream(ROL)」で提供している「おやすみヨガ」は、2022年4月の提供開始から2026年9月末までに、累計参加者数が70万人を突破しました。
おやすみヨガは、就寝前の時間に自宅から参加できる30分のレッスンです。ライブレッスンとビデオレッスンを合わせて配信しており、利用者は自分の生活リズムに合わせて参加できます。
▼多くの方に継続して利用されている主な特長
- 就寝前30分に特化したプログラム
- 顔出し不要で、スマートフォンやタブレットから参加できる
- 移動や着替えが不要で、布団やベッドの上でも受講でき、終了後はそのまま就寝できる
- 運動初心者でも取組みやすい
- ライブ配信と録画配信から選べる
こうした特長に共通するのは、「運動するために時間をつくる」のではなく、「日常生活の中に、無理なく続けられる健康行動を組み込む」という考え方です。
この「参加のしやすさ」は、企業が睡眠や休養の施策を進めるうえでも重要な要素です。拠点が分散している、交代勤務がある、在宅勤務と出社が混在しているなど、従業員の働き方や生活時間はさまざまです。
時間や場所、運動経験に左右されにくい形で施策を届けることが、参加率と継続率を高める鍵になります。
まとめ
この記事では、睡眠の質のチェック方法と睡眠とホルモンの関係性について、以下の項目を解説しました。
健康経営における睡眠の質が重要なワケ
- 睡眠の質のチェック方法
- 睡眠とホルモンの関係性
社内に「朝起きられない」「日中うとうとしてしまうことがある」という従業員がいる場合、眠りの質が低い可能性があります。睡眠の質は、従業員自身の健康面はもちろん、業務のパフォーマンスにも影響を与えかねません。
睡眠不足や質の悪い睡眠が与える影響は、従業員個人の問題だけでなく、経営課題にも直結する場合があります。たとえば、生産性やパフォーマンスの低下、労働災害や事故のリスクの上昇などさまざまな懸念が考えられます。
健康経営に取り組むためにも、従業員の“睡眠の質”に注目してチェックし、課題に応じた改善策を取ってみてはいかがでしょうか。
『ルネサンス』のセミナーでは、科学的に質のよい睡眠をとる技術を習得できます。良質な睡眠に興味のある方は、ぜひ参加をご検討ください。
また、こちらの記事でも睡眠の質について詳しく解説しています。ぜひご一読ください。


