通所型サービスCとは? 概要やプログラム内容を解説

通所型サービスCとは? 概要やプログラム内容を解説


通所型サービスは、介護予防・日常生活支援総合事業におけるサービスの一つです。現行の通所介護に相当するものとそれ以外の多様なサービスに分けられています。通所介護以外のサービスは通所型サービスA・B・Cの3種類があり、それぞれサービス内容・提供者・実施期間が異なります。

そのため市町村は、地域の実情に合わせて通所型サービスの種類を検討することが必要です。

担当者のなかには、「通所型サービスCについて詳しく知りたい」「健康的なまちづくりに役立てたい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。

この記事では、通所型サービスCの概要と実施するプログラムの種類について解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.通所型サービスCとは
  2. 2.通所型サービスCで実施するプログラムの種類
    1. 2.1.①運動器の機能向上
    2. 2.2.②栄養改善
    3. 2.3.③口腔機能の向上
    4. 2.4.④膝痛・腰痛対策
    5. 2.5.⑤閉じこもり予防・支援
    6. 2.6.⑥認知機能の低下予防・支援
    7. 2.7.⑦うつ予防・支援
  3. 3.まとめ


通所型サービスCとは

通所型サービスCとは、生活機能を改善するためのプログラムを実施する短期集中予防サービスです。


▼通所型サービス

通所型サービス

画像引用元:厚生労働省『介護予防・日常生活支援総合事業の 基本的な考え方


通所型サービスCは、ケアマネジメントを通じ、さまざまな状態の高齢者を対象としています。


▼通所型サービスCの対象者

  • 体力の改善に向けた支援が必要な方
  • 健康管理の維持・改善が必要な方
  • 閉じこもりに対する支援が必要な方
  • ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)やIADL(Instrumental  Activities of Daily Living:手段的日常生活動作)の改善に向けた支援が必要な方


市町村の保健・医療の専門職が公民館や介護施設などで、運動器()の機能向上や栄養改善のプログラムを3~6ヶ月の短期間で実施します。

また、利用者の課題やニーズに合わせて、改善したい目標を把握したうえで期限を明確に設定して、日常生活に支障のある生活行為を改善するプログラムを複合的に行います。

※運動器とは、骨や関節、筋肉などの身体運動に関わる組織・器官の総称です。

出典:厚生労働省『介護予防・日常生活支援総合事業の 基本的な考え方』『介護予防・日常生活支援総合事業ガイドライン案(概要)』『訪問型サービスの例




通所型サービスCで実施するプログラムの種類

通所型サービスCでは、日常生活に支障がある生活行為を改善するため、利用者の状況に合わせて複合的にプログラムを行います。


①運動器の機能向上

短期集中的な運動プログラムによって、高齢者の身体機能を向上させることが目的です。

筋力・バランス能力・柔軟性などの体力を構成する要素を包括的に運動できるように、ストレッチやバランス運動、筋力増強運動などを組み合わせて行います。

プログラムが進むにつれて、負荷や強度、難易度が増すように組み合わせることが大切です。

出典:厚生労働省『介護予防マニュアル【第4版】


②栄養改善

日常生活における食事の支援を行い、低栄養状態の予防・改善を通じて、高齢者がより長く自立した生活を送れるようにすることを目的としています。

家族を含めた個別指導や少人数グループでの栄養相談、集団的プログラムなどを組み合わせて実施します。

集団指導の場合は、専門職による低栄養状態の説明や、それぞれの対象者が実行できる具体的な情報・技術の提供も行います。

出典:厚生労働省『介護予防マニュアル【第4版】


③口腔機能の向上

口腔機能向上プログラムは、高齢者が安全に食生活を営めるように支援することが目的です。

ビデオやパンフレット、実体験の事例などを用いて高齢者に分かりやすい説明を行い、口腔機能の維持・向上の必要性を理解してもらいます。

また、口腔清掃で口腔内を清潔に保つことは、口腔疾患の予防だけではなく心身への刺激にもなります。

そのため、口腔清浄の大切さを説明して、高齢者が継続的に実施できるトレーニングやセルフケアの提案を行うことも口腔機能の向上の一環です。

出典:厚生労働省『介護予防マニュアル【第4版】


④膝痛・腰痛対策

膝痛・腰痛対策プログラムでは、高齢者の膝と腰の動きを改善することを目指します。

膝痛や腰痛がある高齢者に対しては、ストレッチや有酸素運動、簡易な器具を用いた運動などで下肢の筋力を強化して、日常生活に必要な動きの改善を図ります。


⑤閉じこもり予防・支援

閉じこもり予防・支援プログラムは、高齢者が地域社会との交流を可能な限り維持できるように支援することが目的です。

チェックリストを活用したスクリーニングを行い、対象者を把握します。


▼チェックリスト

チェックリスト

画像引用元:厚生労働省『介護予防マニュアル【第4版】


また、閉じこもりリスクの高い高齢者を早く見つけるためには、かかりつけ医や歯科医、家族などから得たさまざまな情報を活用することも重要です。

出典:厚生労働省『介護予防マニュアル【第4版】


⑥認知機能の低下予防・支援

認知機能の低下予防・支援は、軽度認知障害の高齢者を対象に認知症の発症を遅らせることを目的としたプログラムです。

ストレッチや筋力トレーニング、バランス運動などの一般的な運動プログラムに加えて、ボードゲームや手芸などの認知的活動を行います。

また、運動と認知課題を同時に行うデュアルタスク運動(コグニサイズ)は、認知機能低下対策として科学的根拠がある取組みとされています。


▼デュアルタスク運動例

  • スキップをしながら手拍子
  • ウォーキングをしながら計算
  • 椅子に座って足踏み・腕振りをしながら3の倍数で手拍子
  • ステップ台の昇降運動をしながら語想起 など


出典:厚生労働省『介護予防マニュアル【第4版】


⑦うつ予防・支援

うつ予防・支援プログラムは、高齢者のうつを予防して、うつ状態またはうつの傾向にある高齢者を支えられる地域づくりを行うことが目的です。

地域全体へうつに関する知識の普及と啓発を行い、ストレスに対して適切に対処できるように支援します。

運動プログラムを実施することで、生理・生化学的な効果だけではなく、ストレス軽減や心理的な効果も期待できます。

出典:厚生労働省『介護予防マニュアル【第4版】



まとめ

この記事では、通所型サービスCについて以下の内容を解説しました。


  • 通所型サービスCとは
  • 通所型サービスCで実施するプログラムの種類


通所型サービスCでは、3~6ヶ月の短期間で高齢者が抱える課題に応じた適切なプログラムを実施します。

健康的なまちづくりを実現するためには、通所型サービスを導入するとともに、介護予防プログラムを活用することも一つの方法です。

ルネサンス』では、地域が抱えるさまざまな課題に対して、施策の立案から実行までを徹底サポートします。また、安全かつ効果的な介護予防プログラムを提供して、住民主体の介護予防の促進と担い手育成の負担軽減に貢献します。介護予防に関するサービスは​​​​​​​こちらからご覧いただけます。

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