介護予防に有効な体操とは。自治体で取り組むプログラムの種類
介護予防とは、要介護状態の発生を可能な限り遅らせること、および要介護状態の悪化を防いで軽減を目指すことです。日本各地の自治体においては、介護予防を目的として自治体オリジナルの”ご当地体操”を作成・公開しているケースがあります。
自治体の高齢福祉課の担当者のなかには、「体操によって介護予防を行うとはどういうことなのか」「介護予防の体操にはどのようなものがあるのか」などとお考えの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、介護予防を目的とする体操の概要や種類について解説します。
なお、介護予防事業の取り組み事例についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
目次[非表示]
- 1.介護予防に体操を活用しよう!
- 2.介護予防を目的とした体操の種類
- 2.1.筋力トレーニング・ストレッチ
- 2.2.バランス体操
- 2.3.口腔体操
- 2.4.脳トレ体操
- 3.ルネサンスの体操指導員派遣や体操ボランティア養成、体操制作サービスで地域の介護予防を支援
- 4.まとめ
介護予防に体操を活用しよう!
介護予防のために行われるプログラムの項目には、運動器の機能向上が含まれます。体操によって運動やトレーニングを促すと、運動器の機能向上が図れて介護予防につながると考えられます。
自治体においては、運動やトレーニングを促すご当地体操を作成して地域住民へと発信することで、地域における介護予防に活用してもらえると期待できます。また、作成した体操を住民に発信する際は、以下の手段が考えられます。
▼ご当地体操を住民に発信する手段
- 体操動画をインターネットで配信する
- 体操動画をDVDに記録して配布する
- 住民が集まってご当地体操を行える場を設ける など
出典:厚生労働省『介護予防マニュアル【第4版】』
介護予防を目的とした体操の種類
介護予防を目的としたご当地体操に組み込まれる体操の種類を紹介します。目的に応じて、複数の種類を組み合わせる方法もあります。
筋力トレーニング・ストレッチ
筋力トレーニングとストレッチを中心にした体操は、筋力の向上や体力の維持だけでなく、心のケアにもつながります。
加齢に伴って体や心のはたらきが弱ってしまうフレイルへの予防手段として期待できます。
出典:スポーツ庁『各府省庁における運動・スポーツ啓発のオリジナルコンテンツ紹介サイト』/厚生労働省『食べて元気にフレイル予防』
バランス体操
体操によってバランス能力を鍛えることで、高齢者の転倒予防につながります。
また、転倒予防のためにはバランス能力だけでなく足の筋力や体の柔軟性が重要となるため、筋力トレーニングやストレッチとの組み合わせが有効です。
出典:厚生労働省『はじめよう転倒予防!』
口腔体操
口腔機能を鍛える体操を行うことで、高齢者における口腔嚥下機能の低下を予防しやすくなります。
口腔嚥下機能の低下は食欲低下による低栄養・体重減少につながり、運動器のさらなる低下を引き起こします。舌・頬・口唇のトレーニングや、唾液の分泌を促すマッサージなどを組み合わせることが有効です。
出典:厚生労働省『高齢者の口腔と摂食嚥下の機能維持・向上のための取組に関する調査』
脳トレ体操
認知機能の改善を図る脳トレをご当地体操に組み込んでいる自治体も存在します。
体を使う“運動課題”と脳を使う“認知課題”の2つを同時に行う“二重課題運動”は、認知機能の改善に有効とされます。
▼二重課題運動の取り組み例
画像引用元:厚生労働省『あたまとからだを元気にするMCIハンドブック』
出典:厚生労働省『あたまとからだを元気にするMCIハンドブック』
ルネサンスの体操指導員派遣や体操ボランティア養成、体操制作サービスで地域の介護予防を支援
ルネサンスでは、既存のご当地体操などを効果的に実施できるように指導するサポートやオリジナルの体操を制作するサービスを行っています。ご当地体操を地域で導入する際には、以下の課題が発生しやすいため注意が必要です。
▼ご当地体操を導入する際の課題
- オリジナル体操の作成に工数や予算がかかる
- 体操を発信するための動画の質が低くなる
- 住民が参加したくなる体操・動画の作成が難しい
- 体操を作成したが効果的に実施できている方が少ない など
ルネサンスでは体操作成を0から行うだけでなく、既存の体操への改善提案や体操指導員の派遣、地域の体操指導ボランティア養成、動画作成の受託などさまざまなソリューションを提案しています。
まとめ
この記事では、介護予防の体操について以下の内容を解説しました。
- 介護予防に体操を活用しよう!
- 介護予防を目的とした体操の種類
- ルネサンスの体操指導員派遣や体操ボランティア養成、体操制作サービスで地域の介護予防を支援
自治体による介護予防の施策として、オリジナルのご当地体操を作成・発信する方法があります。
体操によって運動やトレーニングを促すことで、運動器の機能向上が期待でき、介護予防につながります。介護予防に役立つ体操の種類としては、筋力トレーニング・ストレッチのほかに、バランス体操や口腔体操、脳トレ体操などが挙げられます。
『ルネサンス』では、オリジナルの体操に関するさまざまなソリューションを提案しているほか、地域の健康づくりを自立自走できるように事業構想から計画、実行までを一貫して支援しています。
これまで270以上の自治体で介護予防事業を受託してきた実績を基に、通い場の創出や健康づくりプログラムの実施、住民による自主的な活動の支援など、幅広いサポートをお任せいただけます。
詳しくは、こちらをご確認ください。