デイサービス経営者必見!利用者を増やす集客・営業戦略の実践ガイド

デイサービスの集客に悩んでいませんか?「広告を出しても効果がない」「ケアマネとの関係づくりが難しい」と感じる経営者の方は多いのではないでしょうか。実は、デイサービスの集客には他業種にはない“信頼ベースの構造”があり、一般的なマーケティング手法だけでは成果が出にくいのが現実です。
本記事わかること
ケアマネとの信頼関係づくり・地域密着型の営業・口コミを生み出す仕組み化
集客を安定化させる3つの基本戦略
「紹介が続く強いデイサービス経営」を実現する具体的な方法(チェックリスト付き)
「紹介が増えない」「稼働率が安定しない」とお悩みの経営者様は、まず本記事を参考に、“信頼で選ばれる集客構造”を一緒に作っていきましょう。
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目次[非表示]
- 1.デイサービスの集客が難しい理由とは?
- 1.1.介護業界特有の集客課題
- 1.2.利用者・家族の意思決定プロセス
- 2.デイサービスの集客を成功させる3つの基本戦略
- 2.1.ケアマネとの信頼関係づくり
- 2.2.地域密着型の営業活動
- 2.3.紹介・口コミを活用する仕組みづくり
- 3.営業方法別の具体的アプローチ
- 3.1.ケアマネ営業のポイント
- 3.2.チラシ・イベント・地域連携のコツ
- 3.3.ホームページ・SNSを活用した集客法
- 4.デイサービス経営者が押さえるべき営業戦略の立て方
- 4.1.ターゲット層の明確化
- 5.競合との差別化ポイント
- 6.集客効果を高めるための改善とチェックリスト
- 6.1.失敗例から学ぶ改善ポイント
- 6.2.定期的に見直す集客施策チェックリスト
- 7.まとめ|地道な営業こそがデイサービス集客成功の鍵
デイサービスの集客が難しい理由とは?
デイサービスの集客が難しい最大の理由は、「信頼ベースの紹介依存構造」にあります。利用者の多くはケアマネや医療機関の紹介でサービスを選ぶため、広告やキャンペーンでは集客が伸びにくいのが現実です。
また、利用者ニーズの多様化や宣伝規制も影響し、“信頼関係づくり”を中心とした営業戦略が不可欠になっています。
介護業界特有の集客課題
デイサービスの集客は、他業界のように「広告を出せば成果が出る」ものではありません。その背景には、介護業界特有の3つの構造的課題があります。
- 利用者ニーズの多様性:機能訓練・入浴・食事など、求めるサービスが人によって違い個別性が高い。
- 紹介による集客:ケアマネからの紹介が中心で、自主的な問い合わせが少ない。
- 広告・価格の制限:キャンペーンや値引きができず、一般的なサービス業と比較して価格訴求ができない。
このため、他業種のような「マーケティング戦略」よりも、地域密着の人間関係づくりが成果を左右します。
利用者・家族の意思決定プロセス
デイサービスを選ぶ際、利用者やその家族は「どんなサービスか」に加え、「誰がすすめているか」を重視します。つまり、施設そのものの魅力も大切ですが、紹介元の信頼性に大きく左右されます。一方で、Web検索やチラシから直接問い合わせるケースは少なく、口コミや紹介が主流。
したがって、経営者が取るべき最も大事な集客戦略の一つは、“ケアマネや地域との関係づくり”と言えるでしょう。
デイサービスの集客を成功させる3つの基本戦略
デイサービスの集客を成功させるには、「ケアマネとの信頼関係づくり」「地域密着型の営業活動」「紹介・口コミを活用する仕組みづくり」の3つが欠かせません。
広告や割引ではなく、地域での存在感を高め、ケアマネや利用者家族からの“信頼”を増やすことが鍵です。
この3つの軸を意識することで、安定的かつ紹介が続く“強い集客構造”を作ることができます。
ケアマネとの信頼関係づくり
デイサービス集客の中核は、やはりケアマネとの関係構築です。
ケアマネから信頼される基本は、目の前の利用者の課題に真剣にスタッフが向き合うことです。1カ月に1回必ずケアマネと利用者は対面で会って、デイサービスでの様子を聞くのでその満足度は必ず伝わります。ケアマネは常勤であれば利用者を20~30名ほど担当していますので、あそこだったら任せられるというので利用者を紹介してくれることが大半です。
そのためには、居宅を訪問して情報共有することに加え、デイサービスで利用者が実際に動いている様子を見ていただき、利用者に関する近況報告や、今後の課題や解決策についてマメに意見交換することが有効です(自宅で座っているところしか見ていないケアマネも意外に少なくないため)。
※営業に関してケアマネがいる居宅に行くこともありますが、利用者がいる自分の事業所をいかに見に来てもらえるかを考えて、ケアマネとコミュニケーションを意識している管理者もいます。ケアマネに来てもらうことで運動やリハビリ状況を見てもらい、紹介してもらえそうな方をイメージしてもらうことで利用者の紹介や増加につながると考えています。
また、ケアマネ向け勉強会を開催することも、ケアマネにとっての知識(認知症予防や転倒予防、脳卒中等への理解)を深めるのに役に立ち、デイサービスの専門性をアピールすることができるため、信頼を高めることに有効だと考えます。
信頼関係を深めるための実践ポイント:
- 基本は利用者に満足していただくこと。そのために目の前の利用者にスタッフが真剣に向き合うことが大事。
- デイサービスでの利用者の様子を実際に見ていただき、近況報告や今後についてコミュニケーションをしっかりとる。
- ケアマネ勉強会を開催することで、事業所の専門性をアピールし、信頼してもらえるような関係性を築く。
デイサービスにおいての営業に自信がない方でも実施可能な ”営業の基本のやり方”を紹介したセミナーはこちら。
地域密着型の営業活動
地域での信頼を得ることは、すべての集客施策の土台になります。特に、地域包括支援センターや医療機関との連携は、ケアマネ紹介以外の新たな導線を作る大きなチャンスです。
たとえば、
- 地域包括支援センターへの情報共有・事例報告は頻度を上げて行う地域包括支援センターの利用者自宅への訪問は3ヵ月に1回。電話でのモニタリングが1カ月に1回と実際に対面する頻度が少ないため、デイサービスでの評価や様子を共有し、目標の提案や目標を一緒に考えることも好かれる秘訣である。
- 病院・クリニック等にも足を運び、事業所を認知してもらう病院退院後の生活支援や、自宅療養中の介護支援等の受入先の選択肢として、医療ソーシャルワーカー等に事業所を認知してもらうことが紹介につながる。
- 地域のボランティア活動や高齢者イベントに積極的に参加する地域の高齢者が集まる場(自治会・公民館・老人クラブ・通いの場・イベント等)に足を運び、体操指導や健康セミナー等を行うことで広く認知が進み、ネットワークを築くことができる。
これらを地道に行うことで、「地域で信頼される事業所」としての認知が広がり、自然と紹介が増えていきます。
紹介・口コミを活用する仕組みづくり
集客の安定化には、「紹介と口コミを自然に生み出す仕組み」が欠かせません。利用者や家族が「また通いたい」 「人にすすめたい」と思える環境を整えることで、広告費をかけずに持続的な集客が可能になります。
たとえば、
- 利用者の改善効果やお声・満足度アンケート等の整理・可視化
- 利用者家族への手紙・ニュースレターの活用
- SNSで日常の取り組みを温かく発信
口コミは「信頼の証」です。スタッフ一人ひとりが“紹介を生み出す営業担当”という意識を持つことが、デイサービスの安定経営に直結します。
営業方法別の具体的アプローチ
デイサービスの集客を強化するには、「ケアマネ営業」「地域営業」「情報発信」の3方向から攻めるのが最も効果的です。
1つの方法だけに頼ると成果が安定しにくいため、複数の営業手法を組み合わせて“紹介・問い合わせ・認知”をバランスよく獲得することが大切です。ここでは、それぞれのアプローチで成果を出すための具体策を紹介します。
ケアマネ営業のポイント
- ケアマネ営業は、デイサービス集客の中心軸です。
- 「どう話すか」「どんな情報や資料を持っていくか」で信頼の積み重ねが大きく変わります。
- ケアマネの都合を考えない、一方通行の迷惑な営業は避けましょう。
成果を出すための3つのポイント:
- ケアマネに迷惑がられないポイントの理解
忙しい月末月初の訪問、時間をわきまえない、話が長い、新しい情報がないのにしつこく訪問するなど、ケアマネに嫌われないような基本の行動を心掛ける。 - 紹介しやすい資料づくり
ケアマネにとって理解しやすい、事業所のウリと利用者へ提供できる価値。利用者のビフォーアフターや、1日の流れを簡潔にまとめた「ケアマネ向けリーフレット」を準備。 - アフターフォローの徹底
紹介後のフィードバックや経過報告を欠かさず、きちんと報告し、何かあってもしっかりと対応することで信頼関係を構築する。
デイサービスにおいての営業に自信がない方でも実施可能な ”営業の基本のやり方を紹介したセミナーはこちら。
チラシ・イベント・地域連携のコツ
地域営業は、デイサービスの“顔を見せる活動”です。地域包括支援センターや町内会など、地元との接点を持つことで「知っている」「安心できる」と感じてもらえる機会を増やせます。
効果的な方法例:
- チラシ配布は「ターゲット層が集まる場所」で行う(病院・薬局・地域センターなど)
- 体験会・イベントを企画する(転倒予防教室や無料相談会など)
- 地域団体と共同で開催する(信頼度アップ+参加率向上)
これらの活動は短期的な集客よりも、地域内での“認知と信頼”を積み重ねるために重要です。
ホームページ・SNSを活用した集客法
今後のデイサービス経営で欠かせないのが、ネットを使った情報発信です。
ケアマネ紹介や口コミを補完する形で、ネット上の露出を高めることで「初めて知る人」からの問い合わせを増やせます。
効果を高めるポイント:
- Googleマップを最適化(MEO対策):営業時間・写真・口コミ返信を整える
- SEOキーワードを意識したブログ発信:「デイサービス 体験」「リハビリ 通所」などの検索語を活用
- SNSで日常を発信:InstagramやLINEで活動風景・スタッフ紹介を投稿
ネットは即効性よりも“信頼の可視化”に効果的。リアル営業と組み合わせることで、認知→信頼→紹介の循環を作り出せます。
デイサービス経営者が押さえるべき営業戦略の立て方
デイサービスの集客を持続的に伸ばすためには、ターゲットを明確にし、競合と差別化し、スタッフ全員が営業意識を持つことが重要です。経営者一人の努力では限界があるため、チーム全体で「理念を伝える営業体制」を築くことが成果の鍵になります。
ターゲット層の明確化
まず最初にやるべきは、「誰に来てほしいデイサービスなのか」を明確にすることです。ターゲットがぼやけていると、メッセージが届かず、集客コストが無駄になります。
たとえば:
- 機能訓練を重視する高齢者向け
- 認知症ケアに強い施設を探す家族向け
- 地域交流を求める利用者向け
ターゲットを定義したうえで、チラシ・Web・営業トークを統一することで、メッセージが一貫し、紹介率も上がります。
また、家族・利用者・ケアマネそれぞれに合わせた“3段階の訴求軸”を整理すると効果的です。
競合との差別化ポイント
集客を安定させるには、他事業所と比較されたときに「選ばれる理由」を明確にすることが大切です。そのためには、付加価値サービスの導入や自社の強みを明文化することが欠かせません。
差別化を実現するための実践ポイントとしては、
- スタッフの専門性を積極的に発信する(理学療法士・管理栄養士など)
- 利用者の変化を“見える化”して信頼を高める(ビフォーアフター・成果紹介)
- 独自の取り組みをサービス化し、「ここにしかない価値」を提供する
といった工夫が効果的です。
たとえば、加算の取りこぼしを防ぎながら、経営とサービスの質を同時に高めたい事業所には、弊社のR-Smart(口腔機能向上パッケージ)がおすすめです。
LIFE(科学的介護情報システム)に対応した口腔機能向上加算算定支援システムです。システム提供だけでなく、効果的な口腔嚥下機能向上プログラムや導入後のコンサルティングもご提供します。スタッフの負担を減らしつつ、加算取得率と利用者満足度を両立できます。
詳しくはこちらをご覧ください。
また、利用者の楽しみと健康の維持を両立しながら差別化を図りたい場合には、弊社のオンライン体操教室が非常に効果的です。
このプログラムでは、「楽しい体操」と「認知機能低下予防メソッド“シナプソロジー”」を組み合わせ、プロの運動指導者がライブ配信で提供することで、双方向のコミュニケーションを通じて利用者満足度を高める仕組みになっています。
また、職員研修不要で施設の運営負担を軽減できる点も、非常に導入しやすい特徴です。詳しくはこちらをご覧ください。
スタッフ全員で取り組む営業体制づくり
デイサービスの営業は、経営者や管理者だけの仕事ではありません。実際に利用者と接するスタッフこそが、最も説得力を持つ“営業担当者”です。
全員で営業に取り組むためのポイント:
- 日常会話の中でサービスの魅力を自然に伝える
- スタッフ同士で成功事例を共有するミーティングを設ける
- 「ありがとう」を集める文化をつくる(口コミ・紹介の源)
このように現場が主体となることで、「押す営業」から「信頼で選ばれる営業」へとシフトできます。結果として、紹介が継続する“チーム型の集客体制”が出来上がります。
集客効果を高めるための改善とチェックリスト
デイサービスの集客効果を継続的に高めるには、「改善の仕組み化」と「定期的な振り返り」が欠かせません。一度の集客施策で終わらせず、反応率や紹介数をデータで見える化し、スタッフ全員で課題を共有・改善していくことが重要です。
この積み重ねが、安定した稼働率と信頼される経営体制を生み出します。
失敗例から学ぶ改善ポイント
どんなに良い集客施策でも、実行して終わりでは効果が続きません。特にデイサービスでは「広告・イベント・Web発信」のいずれも、定期的な見直しと改善が成果を左右します。
よくある失敗例としては:
- チラシ配布の効果を検証していない(反応が良いエリアが不明)
- ケアマネ訪問の頻度がバラバラ(紹介につながるタイミングを逃す)
- Web更新が止まっている(新しい情報が届かない)
これらを防ぐためには、反応率・問い合わせ件数・紹介経路を簡単に記録する“データノート”を作るのがおすすめです。数字で振り返ることで、「感覚ではなく実績で判断する集客」へと変わります。
定期的に見直す集客施策チェックリスト
集客を改善するには、定期的な“棚卸し”が効果的です。以下のチェックリストを月次・四半期で振り返るだけでも、継続的な改善サイクルが生まれます。
▼月次チェック項目
- 新規問い合わせ数・体験利用数を記録
- ケアマネ訪問・地域活動の実施件数を確認
- SNS・Web更新が継続できているかをチェック
▼四半期チェック項目
- 集客経路別の効果分析(紹介・Web・イベントなど)
- 利用者・家族アンケートの集計と改善点の共有
- スタッフミーティングでの振り返りと次回施策の決定
このように「記録 → 共有 → 改善」の流れを仕組み化することで、短期的な数字に一喜一憂せず、長期的な成長を実現できます。
まとめ|地道な営業こそがデイサービス集客成功の鍵
デイサービスの集客成功は、派手な広告や一時的なキャンペーンではなく、信頼関係の積み重ねと継続的な営業活動によって生まれます。
地域やケアマネとの関係を丁寧に築きながら、利用者に満足してもらう仕組みを整えることが、長期的に“選ばれ続ける事業所”への最短ルートです。
短期的な集客より信頼構築を重視する
一時的に利用者を集めることはできても、継続できないかもしれません。長く通ってもらい、紹介を生み出すためには、「信頼される事業所であること」が何より重要です。信頼は、“営業トーク”ではなく“行動”によって生まれます。ケアマネへの丁寧な報告、家族への気配り、地域活動への参加など、日々の積み重ねが自然な紹介につながっていきます。
結果的に、「このデイサービスなら安心して任せられる」という口コミが広がるのです。
地域とのつながりが最強のマーケティングになる
デイサービスの集客における最強の武器は、地域コミュニティとのつながりです。地域包括支援センター、医療機関、自治体、ボランティア団体などとの関係が強まるほど、“地域に根ざした信頼ネットワーク”が形成されます。地域と共に活動する姿勢が、「この地域に必要な事業所」としての評価につながり、長期的な安定経営を支えます。
結果として、広告に頼らずとも“紹介で集まる仕組み”が育っていきます。
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▼学び・スキルアップ
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