従業員エンゲージメントとは?健康経営における重要性と向上施策

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目次[非表示]

  1. 1.健康経営とエンゲージメントは企業成長の両輪
  2. 2.エンゲージメントの2つの視点とその違い
    1. 2.1.ワーク・エンゲージメント
    2. 2.2.従業員エンゲージメント
  3. 3.エンゲージメントを高める“前提条件”働く意義を生む事業
  4. 4.健康経営がエンゲージメントを強化する理由
  5. 5.エンゲージメントを高める実践的アプローチ
    1. 5.1.【従業員エンゲージメント向上施策】
    2. 5.2.【ワーク・エンゲージメント向上施策】
  6. 6.続性と選択性を両立する支援モデル
    1. 6.1.継続を支える3つの構造
  7. 7.まとめ
    1. 7.1.エンゲージメントの強化は企業価値の本質


健康経営とエンゲージメントは企業成長の両輪

働き方改革や人材獲得競争の激化により、企業に求められているのは、従業員がいきいきと働ける組織づくりです。その中で注目されているのが「エンゲージメント」です。

健康経営は、従業員の健康を経営課題としてとらえ、戦略的に取り組む考え方。一方、エンゲージメントは、従業員が仕事や組織に対して主体的・情熱的に関わる状態を指し、その質が企業の競争力を左右します。

この2つの要素が相乗的に高まることで、企業価値の向上につながる好循環が生まれます。
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エンゲージメントの2つの視点とその違い

ワーク・エンゲージメント

厚生労働省は、ワーク・エンゲージメントを「仕事から活力を得ていきいきとしている」(活力)、「仕事に誇りとやりがいを感じている」(熱意)、「仕事に熱心に取り組んでいる」(没頭)の3つが揃った状態として定義しています。 これは、仕事に対するポジティブで持続的な心理状態を示す概念であり、個人と仕事との関係性に着目しています。

参照元:厚生労働省『令和元年版 労働経済の分析』 第2-(3)-1図 ワーク・エンゲイジメントの概念について


従業員エンゲージメント

従業員エンゲージメントは、企業などの所属組織への貢献意欲を指し、個人と組織との関係に着目しています。組織が目指す方向性を理解し、それが自身の目指す方向性と重なることで、組織に貢献しようと思える状態を意味します。

 参照元:厚生労働省 愛媛労働局 『ワークエンゲージメント 従業員エンゲージメント 働きがい』


エンゲージメントを高める“前提条件”働く意義を生む事業

ワーク・エンゲージメントや従業員エンゲージメントの施策を講じる以前に、企業がまず向き合うべき最も本質的な問いがあります。

それは、「自分の時間・能力・情熱といった“個人の資源”を投じてでも働きたいと思える仕事(事業)を、企業がつくれているか」ということです。
どれほど制度や環境を整えても、事業そのものに魅力や社会的意義、将来性が感じられなければ、エンゲージメントは本質的には高まりません。

従業員が心から「この仕事をやりたい」「この会社で価値を生み出したい」と思える環境があること。それこそが、エンゲージメントを支える土台であり、健康経営の施策が意味を持つ“前提”です。

企業は、自社の事業やサービスを“社会や顧客への貢献”として再定義し、従業員一人ひとりが「自分の仕事が価値を生んでいる」と実感できる状態を構築する必要があります。


健康経営がエンゲージメントを強化する理由

健康経営とは、従業員の心身の健康を「経営資源」としてとらえる戦略的な経営手法です。
この健康支援が効果を生むためには、従業員がその意義を理解し、自発的に取り組む姿勢、すなわちエンゲージメントが必要です。

たとえば、ヘルシーな社員食堂、運動キャンペーン、メンタルケア制度なども、エンゲージメントが高まっていなければ定着しません。

健康経営とエンゲージメントは相互に補完し合い、従業員の幸福と企業の生産性向上の両立を可能にします。



エンゲージメントを高める実践的アプローチ

【従業員エンゲージメント向上施策】

  • 対話と信頼の文化の醸成
    • 1on1やフィードバック文化により、心理的安全性を確保。
  • ビジョン・理念の共創と体現
    • ミッションが社員の言葉で語られるように設計されたワークショップや社内イベントを通じて。
  • キャリア支援と自己成長実感
    • スキルアップ研修、キャリア面談、自己選択型学習環境など。
  • 柔軟で自律的な働き方
    • テレワーク、副業容認、裁量労働制、ジョブクラフティングの導入。


【ワーク・エンゲージメント向上施策】

  • 日常の活力と集中力を高める健康習慣
    • ストレッチ、ヨガ、マインドフルネスなどの導入。
  • 専門職による継続的サポート
    • セルフケアアプリや運動指導士によるパーソナル支援。
  • ライフスタイルに適応した柔軟設計
    • 短時間セッションやオンデマンド配信での習慣化。


続性と選択性を両立する支援モデル

エンゲージメントの土台となる施策は、一過性のイベントで終わらせず、“選べて、続けられる”形で設計することが重要です。


継続を支える3つの構造

  • パーソナライズされた選択肢

    • 対面・オンライン併用、個別性に応じたプログラム設計

  • 日常に組み込める時間設計

    • 5~10分のショートプログラム、昼休みや朝会との連動

  • フィードバックと可視化の仕組み

    • 参加率や成果指標の分析による施策のブラッシュアップ

ルネサンスの『スマートAction』では、これらを包括的に支援しています。サービスの詳細については、こちらをご確認ください。

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まとめ

エンゲージメントの強化は企業価値の本質

ワーク・エンゲージメントは、仕事に集中し、前向きに取り組む力を支え、従業員エンゲージメントは、組織に貢献したいという意思を醸成します。これらが高まった組織では、健康経営が形骸化せず、組織文化に根づき、企業の人的資本が最大限に活用されます。それは、従業員の幸福とともに、生産性・ブランド力・持続的成長という企業価値そのものを引き上げるものです。

いまこそ、健康経営とエンゲージメントの戦略的統合を通じて、企業と人がともに成長する未来を築く時です。


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