厚生労働省によると、2024年の労働災害による死傷者数は4年連続で増加しており、事故の型別では「転倒」が36,378人と最も多く、前年比で320人(0.9%)増加しています。転倒による平均休業見込日数は47.5日と長期化しており、企業にとっては労働損失や医療費増加の要因となっています。
また、運動習慣のある人の割合は特に働き盛り世代である男性30歳代(23.5%)、女性20歳代(14.5%)では著しく低いと報告されています。こうした背景から、企業や健康保険組合においても、従業員・加入者の健康維持と疾病予防の取組が急務となっています。2022年度から提供している当社の転倒予防関連のプログラムは、受託件数が着実に増加し、わずか2年間で約19倍に拡大しました。企業や自治体による導入が急速に進んでおり、現場におけるニーズの高まりを示しています。
当社は2024年度より、日常的に使用する事務用椅子をリング付きのバランスボールに置き換えることで、自然に体幹やバランス感覚を鍛えることができる環境づくりを提案しており、福岡市役所との実証実験※1 では、つまずき経験のある人の約半数が改善し、3つの身体機能測定項目において数値の改善が確認されました。この成果をもとに、新たにプログラムを開発し、企業や健康保険組合向けに展開を開始します。
福岡市での実証実験の様子
当プログラムは、バランスボールを活用した体幹トレーニングを通じて、転倒リスクの低減と健康意識の向上を目指すプログラムです。3ヶ月程度の期間の中で、参加者が自身の身体状態を確認し、日常的にバランスボールを使用することで体づくりが行える構成のため、継続しやすく、業務への支障も最小限に抑えられます。
事前測定会の実施
(身体機能チェックとボールを使用したエクササイズの実践)
2~3ヶ月間のバランスボール使用
(ご用意している動画・配布資料を活用し、ご自身でエクササイズ等を実践いただきます)
事後測定会の実施と効果検証
(身体機能チェックとボールを使用したエクササイズの実践)
執務中に無理なく体幹を鍛えられる
測定による効果の「見える化」でモチベーション向上
医師監修による安心のプログラム設計
対面形式(インストラクター派遣)60分
転がりを防ぐ固定用リング付きの、安全性に配慮されたバランスボールを使用しています。事務用椅子としても活用できるため、職場環境に自然に取り入れることが可能です。福岡市、鎌倉市、習志野市など12自治体で導入されており、職員の健康管理に成果を上げています。
ルネサンスは、「生きがい創造企業としてお客様に健康で快適なライフスタイルを提案する」という企業理念のもと、スポーツクラブや介護リハビリ施設などで285施設(2025年3月31日現在)を運営しています。
また、企業や健康保険組合の健康づくり支援や全国の自治体の介護予防事業の受託、オンライン事業、ホームフィットネス事業、海外市場へ向けた取組など、長期ビジョンである「人生100年時代を豊かにする健康のソリューションカンパニー」を目指し、健康分野におけるサービスを多岐にわたって展開しています。