ガンマ波とは? 音を使った認知症予防の仕組みやプログラムを紹介

介護施設の高齢者

高齢化が進む日本では、介護予防の取り組みによって高齢者の自立した生活を支援して、一人ひとりが活動的で生きがいをもって暮らせる社会を実現することが重要な課題の一つとなっています。

なかでも認知症は、要介護状態となる原因としてもっとも多く、生活のための基本的な身体動作や記憶・言語・運動などのさまざまな認知機能への障がいを招きます。

介護施設においては、認知機能の低下を防ぐためのプログラムを取り入れて、継続的に認知症予防に取り組むことが重要といえます。新たな認知症予防のための取り組みとして注目されているのが、“ガンマ波”という音を使ったアプローチです。

この記事では、ガンマ波による認知症予防の仕組みと、ガンマ波サウンドを活用したルネサンスのプログラムについて紹介します。

出典:厚生労働省『介護予防マニュアル』『あたまとからだを元気にするMCIハンドブック


目次[非表示]

  1. 1.音の周波数で脳に働きかける“ガンマ波”とは
  2. 2.ガンマ波による認知症予防へのアプローチ
  3. 3.ガンマ波サウンドを活用した認知機能訓練のプログラム
  4. 4.まとめ


音の周波数で脳に働きかける“ガンマ波”とは

ガンマ波とは、40Hz前後の周波数による脳波のことです。

脳波は、脳の活性状況によって周波数が変わり、睡眠時やリラックスしているときには低く、活動時または集中しているときは高くなります。

40Hz前後のガンマ波は、脳が活動しているときに観測される周波数です。日々の暮らしのなかで40Hz前後の音を聴くことによって、脳内のガンマ波が惹き起こされる、あるいは脳波の同調が促進されて脳の働きが活性化されます。

また、音をはじめとする五感への刺激は、人間の心と体によい影響をもたらすといわれています。

出典:厚生労働省『あたまとからだを元気にするMCIハンドブック



ガンマ波による認知症予防へのアプローチ

40Hz前後の周波数で脳によい刺激を与えるガンマ波は、認知機能の低下を予防するためのアプローチとして有効性が期待されています。

とある企業2社が共同開発した『ガンマ波サウンド』の研究では、40Hz前後の音を聴くことで脳内にガンマ波が惹起することが実証されました。脳が活動状態にあるガンマ波が惹き起こされることによって、認知機能の低下予防や改善につながる可能性が期待されます。

また、音楽を聴きながら運動したり、歌を歌ったりする活動は、思考や創造性に関連する認知機能の改善につながるとして有効性が報告されています。


▼音楽活動と認知機能

音楽活動と認知機能

画像引用元:厚生労働省『あたまとからだを元気にするMCIハンドブック


音楽やテレビ、ラジオなどの音を40Hzのガンマ波に変調して日頃から聴くことで、認知症予防につながると考えられます。

今後、『ガンマ波サウンド』は高齢者の新しい健康習慣になるように、技術の進化とさまざまな分野での応用を目指しています。

出典:厚生労働省『あたまとからだを元気にするMCIハンドブック



ガンマ波サウンドを活用した認知機能訓練のプログラム

ルネサンスでは、独自開発した脳を活性化させるメソッド『シナプソロジー®※1』と『ガンマ波サウンド』を取り入れたプログラムを提供しています。


▼ガンマ波サウンド×シナプソロジーのプログラム

運動する高齢者


シナプソロジーは、体を使った運動課題と脳を使った認知課題を同時にこなす“二重課題運動”を行い、脳の活性化を図るメソッドです。

普段慣れない動きを意図的に行うことで、脳に適度な刺激を与えて活性化を図ります。また、感情や情動に関係する脳の機能も活性化され、認知機能・運動機能の向上、不安感の低下も期待できます。

また、ガンマ波サウンドは、テレビやラジオなどの音を40Hzに変調するスピーカー『kikippa※2』を設置して、日常生活にガンマ波の音を取り入れられるサービスです。

介護施設のレクリエーションでガンマ波サウンドを経由した音楽をBGMとして使用して、体と脳を動かすシナプソロジーを実施することで、認知症予防への相乗効果が期待できます。


▼ガンマ波サウンド×シナプソロジーを取り入れたプログラムの例

ガンマ波サウンドを流しながら、後出しじゃんけんやスカーフキャッチを行う


シナプソロジーのプログラムについては、こちらの資料で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。

  シナプソロジーのご案内|株式会社ルネサンス 介護事業所の差別化ができる!脳を活性化し、認知症機能の低下予防プログラム「シナプソロジー®」のご案内 株式会社ルネサンス


※1…シナプソロジー・SYNAPSOLOGY・シナプソロジーロゴは、株式会社ルネサンスの登録商標です。

※2…kikippaおよび関連するロゴは、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社の商標又は登録商標です。



まとめ

この記事では、ガンマ波と認知症予防について以下の内容を解説しました。


  • 音の周波数で脳に働きかける“ガンマ波”
  • ガンマ波による認知症予防へのアプローチ
  • ガンマ波サウンドを活用した認知機能訓練のプログラム


音を聞くといった聴覚をはじめとする五感への刺激は、人間の心と体によい影響をもたらし、脳の働きが活性化されます。脳が活動している際に観測される40Hz前後の周波数を持つ音を聴くことで、脳内でのガンマ波の惹起または同調が促され、認知機能の低下予防や改善につながると期待されます。

ルネサンス』では、脳と体の両方を使って二重課題運動を行うシナプソロジーとガンマ波サウンドを取り入れたプログラムを提供しています。ゲーム感覚で楽しみながら取り組めるほか、ガンマ波サウンドをBGMとして活用することで脳の活性化と心理面へのよい相乗効果が期待できます。

「認知症予防の新たなプログラムで入居者の満足度を高めたい」「楽しみながら続けられるプログラムを導入したい」などの課題を持つ介護施設におすすめです。

シナプソロジーの詳細については、こちらをご確認ください。

  シナプソロジー|介護リハ事業所の差別化プログラム シナプソロジーはスポーツクラブルネサンスが独自で開発したプログラムです。 「2つのことを同時に行う」「左右で違う動きをする」といった普段慣れない動きで脳に適度な刺激を与え、活性化を図ります。 「脳」にアプローチして事業所の差別化をしませんか? さらに、職員教育にもつながるプログラムです。 株式会社ルネサンス

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