
森ビル株式会社様(以下森ビル)は、六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズなどを手がける総合デベロッパーです。「都市を創り、都市を育む」という理念のもと、都市開発・街の運営管理にとどまらず、文化・芸術活動など街の価値を総合的に高める事業を幅広く展開しています。
オフィス事業においては、管理運営される約100棟に入居する約800社のテナント企業に対して「オフィスを貸す」だけではなく、9万人を超えるワーカーの満足度を高める取り組みを実施しています。近年では健康に関する要望に応え、福利厚生プログラムを提供することも増えてきました。
今回は、同社が主催するイベントでルネサンスの「テナント企業への健康づくりプログラム」を導入した背景や成果、今後の展望についてお話を伺いました。
💡職場の健康づくりプログラムは、健康経営の多くのテーマに対応し、健康増進・維持をサポートするプログラムです。 専門家の監修を受けた行動科学に基づく生活習慣改善へのアプローチや、運動の苦手な方でも運動習慣化に導くためのアプローチで健康づくりの習慣化をサポートします。
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――森ビル主催の「森ビルフットサルカップ」は多くのテナント企業が参加し、社内外の交流やチームビルディングの場として定着している一方で、ある課題があったといいます。

「フットサルカップは昨秋に17回目を開催した人気のイベントで、現在募集中の大会もすでに48チーム、約500名のオフィスワーカーの方が参加される見込みです。
日頃の運動習慣や競技レベルには個人差があり、参加の目的も優勝を目指すチームからコミュニケーションを楽しむチームまでさまざまです。参加しやすい形式に工夫してきたものの、つい頑張り過ぎてケガをしてしまうケースが続いていました。」(藤森氏)
「特にコロナ禍を経て4年ぶりに開催した際は、久しぶりの運動でケガをされる方が相次ぎ、その反省から『次こそ安心して参加できて、ケガなく終われる大会にしたい』という強い思いがありました。」(角田氏)

「外資系企業の日本支社や中小規模の企業では、人事総務担当者が少なかったりノウハウがなかったりするため、自社で福利厚生プログラムを設けて提供するのが難しい場合もあります。だからこそ、今回のフットサルカップのようなスポーツイベントのほかに、コロナ禍の際には街をあげた職域接種の機会提供なども実施しております。ご入居いただくオフィスビルがそうした部分をサポートすることで、他社との差別化や競争力の向上につなげる狙いです。
テナント企業やワーカーの方から『健康に関する取り組みを支援してほしい』というお声を受けている―この“健康”の文脈からも、楽しむことだけでなく、ケガを予防しイベントの安全性を高めること、そして未来の健康に目を向けていただくことは重要な課題でした。」(森上氏)
――同社が求めていたのは、ニーズを踏まえた提案力と実践的なサポートでした。

「2024年10月頃、ルネサンスグループが運営するウェルビーイング施設『CARAPPO虎ノ門ヒルズ』のオープンと、フットサルカップの開催時期が重なっていました。“スポーツ”と“健康”という共通のテーマで何か一緒にできればとお話するなかで、課題となっていたイベントでのケガ予防に向け、プロのトレーナーによる準備運動をご提案いただきました。
また、健康経営への関心の高まりを受けて、自分の体について知り、健康への気づきにつながる『大人の体力測定』をご提案いただけた点も大きかったです。
他社との比較検討も行いましたが、開催4ヶ月前という直前のタイミングなのにかかわらず、いただいた提案の幅広さが決め手になりました。途中何度か細かな要望もお伝えしましたが、終始真摯に対応してくださいました。」
(角田氏)
「当日はフットサルコート付近にレクリエーションエリアを設けて、5種目ほどの体力測定を実施しました。観戦に来られたご家族も多く参加され、『もう少し動けると思った…』『意外とできた!』などの声が上がりました。
競技や観戦だけでは得られない気づきを持ち帰っていただきたいと考えていたので、手応えを感じられました。」
(角田氏)

「空きスペースを活用したイベントは以前から行っていましたが、キックターゲット(的当て)やリフティング競争などフットサルに近い内容が中心でした。『大人の体力測定』は我々の発想にはないアイデアでした。」(森上氏)
「さらに、昨年度の試合中にお子様が退屈してしまう状況も見受けられたため、今年度は誰もが楽しめる複数のレクリエーション企画をご提案いただいています。このような提案の幅広さと柔軟さは、継続をしてお願いする理由にもなっています。」(藤森氏)

――「準備体操」も「体力測定」も、良い効果と反響を得ることができたといいます。
「前年のフットサルカップよりもケガ人を減らすという目標は、無事に達成することができました。大きなケガをする人がないまま終われた点がなにより本当に良かったです。また、『大人の体力測定』は行列ができるほどで好評で、200名近くの方にご参加いただけました。アンケートでは『非常に満足』と回答した方が9割に上り、『学生の頃に行った体力測定に改めて取り組めて、おもしろかった』などの声も寄せられています。」(藤森氏)

「体力測定では、何歳だとどのくらいできるかという指標を作っていただいた点も良かったです。このちょっとした工夫によって自分が年齢に対してどうか、参加者同士で比べてどうだったかなどのコミュニケーションも生まれ、期待以上に楽しんでいただけたと感じています。」(森上氏)
「その指標は当初の予定には含まれていなかったのですが、相談したらすぐにご対応くださいました。ほかにもランキングを付けて張り出したり、表彰をしたりして盛り上がりました。」(角田氏)

💡職場の健康づくりプログラムは、健康経営の多くのテーマに対応し、健康増進・維持をサポートするプログラムです。 専門家の監修を受けた行動科学に基づく生活習慣改善へのアプローチや、運動の苦手な方でも運動習慣化に導くためのアプローチで健康づくりの習慣化をサポートします。
――恒例のフットサルカップは、今後も改善していきたいといいます。
「今年のフットサルカップは、より広い年代・属性の方にご参加いただけるイベントにするべく、お子様向けの体力測定や、スーパーボールすくいなどのレクリエーション企画もご提案いただきましたので、待ち時間も含めて誰もが楽しく過ごせるようにしてなると期待しています。」
(藤森氏)

―部署異動を経てテナント企業のお客様に接する機会が増えた角田さまは、『健康づくりプログラム』の需要を感じていると話します。

「例えば外資系企業の日本法人の場合、本国から『健康経営を意識したプログラムをやりなさい』という指示が来ることがあるそうです。総務や人事の方が通常の業務と並行して社員が喜ぶプログラムを企画から実施まで行うのは難しいため、『何か森ビルさんでできることはないですか』とご相談をいただく機会は多い現状です。
こうした際、CARAPPOさんのような施設があると、『健康づくりプログラム』のようなパッケージをお持ちなので、すぐに紹介することができてとても助かります。さらに、企業ごとに丁寧にコミュニケーションを取ってオリジナルのプログラムを作ってくださるので、お客様にも大変喜ばれています。」(角田氏)
「当社は建物を作って終わりではなく、街にいかに命を吹き込んでいくかを大切にしています。オフィスワーカーは街の大切な一員ですが、どうしても街の機能を堪能される方は限られます。フットサルカップのような場を通じて、虎ノ門ヒルズにはこうした施設があるという魅力を知っていただき、ご利用いただく機会につながれば良いなと思います。そして『この街で働いて良かった』と思っていただけるような取り組みを、今後も続けていきたいですね。」(森上氏)
💡職場の健康づくりプログラムは、健康経営の多くのテーマに対応し、健康増進・維持をサポートするプログラムです。 専門家の監修を受けた行動科学に基づく生活習慣改善へのアプローチや、運動の苦手な方でも運動習慣化に導くためのアプローチで健康づくりの習慣化をサポートします。